新築一戸建てを契約する際、重要事項説明が行われます。住まいに関わる大切なことであるため、きちんと理解しておきたいと思っているものの、よくわからないから不安という方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、重要事項説明に関する注意点や新築一戸建てを契約する前にチェックしておきたいポイントを解説します。

重要事項説明って？

重要事項説明とは、買主に対して物件の情報や契約条件など確認の必要がある内容を口頭で説明するものです。この作業は、宅地建物取引士が宅地建物取引証を掲示して、記名捺印がされた「重要事項説明書」の書類を見ながら進めるものであり、宅地建物取引業法によって義務付けられています。

口頭でていねいに説明することにより、買主に物件の情報や契約条件をきちんと確認してもらうことが目的です。思い込みや誤った認識で契約し、購入後に想定外の不利益を被りトラブルの防止のために、宅地建物取引士が不動産の現況を説明します。

買い主は、重要事項説明の際に気になる点や質問などがあればきちんと確認しましょう。もし、購入条件など思っていたことと違うのであれば、きちんと伝え、気になる点を確認しておくことで、あとからトラブルが防げるでしょう。

新築一戸建て購入の際にチェックすべきポイントは？

新築一戸建てを購入する際に、思っていた条件と違って後悔したなどのトラブルを防ぐため、重要事項説明書に記載されている内容や、チェックポイントを知ることが大切です。ここでは、最低限確認しておきたいチェックポイントを5つ紹介します。

所在地や面積は表示と合っているか

パンフレットに記載されている所在地や面積が重要事項説明書と同じであるか確認し、登記簿の内容も抵当権が設定されている場合は抹消できるのか確認します。重要事項説明書の仕様の記載内容はおおまかであるため、完成前には図面の内容の確認や、パンフレットなどの細かな仕様について確認が大切です。

法令上の制限をクリアしているか

都市計画法などの法令上の制限を確認しましょう。まずは用途地域を確認して、その地域にはどのような建物が建てられるか確認しましょう。そして、道路の向かい側の土地は用途地域が異なることもあるので確認が大切です。将来この地域がまたどのような環境になるであろうか予想しやすいでしょう。

土地と道路関係で相違がないか

土地と道路の関係を確認しましょう。建築基準法では接道義務が定められており、建物を建築するには道路に2m以上接していなければなりません。接道義務を満たしていないと建築確認申請の許可がおりないので注意しましょう。

もし、敷地が私道にしか接していない場合は、「道路位置指定」を受けていないと建物が建てられないため、前面の道路が建築基準法上のどの道路に接しているのか確認しておきましょう。

ライフラインはきちんと整備されているか

電気や水道、ガスなどのライフラインの設備について未整備であった場合、費用負担やいつ頃整備されるかを確認しましょう。状況によっては費用の負担の場合もあるので注意しましょう。

下水道が整備されていない場合は、浄化槽を設置するため手続きが必要ですが、建売の場合はすでに設置されているケースが多いでしょう。

構造や住宅性能評価に関する説明があるか

工事が完了時の建物の構造や住宅性能評価などの説明を受けているかを確認しましょう。

重要事項説明に関する注意点

重要事項説明の内容を聞いてから契約をしますが、仮に理解できなかった場合でも、契約をしてしまえば後日契約を解除ができないので注意しましょう。

もしも、売買契約後に契約を解除したいときは、書類に不備がある場合を除き、手付金を放棄することや、手付金の倍返しで契約を解除ができます。住宅ローンで新築一戸建てを購入する場合、審査が通らない可能性もあるため違約金の支払いなしで契約を解約できる特約をつけておくといいでしょう。

重要事項説明は不動産の売買契約の直前に行うのが一般的ですが、専門用語も多くその場で理解することが難しいため事前にコピーなどをもらって目を通しておき、契約前に分からないことを質問することでトラブルが防げます。可能であれば、重要事項説明と売買契約の間に検討する時間がとれる日程が理想です。

また費用面もきちんと確認が大切です。手付金の金額や、固定資産税などの清算金など売買代金以外の費用も忘れないようにしましょう。また売り主の宅地建物取引業者（不動産会社）が倒産した場合手付金の保全措置がされているかを確認することも大切です。

まとめ

新築一戸建てを購入する際に行われる重要事項説明について、事前に注意点やチェックポイントを知ることで、契約後に後悔したり、大きなトラブルになったりするのを事前に防げます。

そこで、重要事項説明書を事前にコピーをして、チェックポイントを意識しながら目を通し、契約前に気になる点を確認しておくことが大切です。実際に契約してしまうと、仮に理解していなかったとしても簡単に契約解除ができないため、どのような点に注意すべきか事前に知ることで売買契約での失敗を防げるでしょう。

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