新築一戸建てを建てる際、完成までにかかる期間はどのくらいなのでしょうか？「子供が小学生になるまでに建てたい」などの具体的な目標がある場合、あらかじめ全体の流れを理解しておくことが大切です。今回は、新築一戸建て完成までのかかる期間について、工期を短縮するテクニック、工期が長引く原因などと一緒に解説します。

新築一戸建てを建てるまでにかかる期間

新築一戸建てを建てるまでに必要な期間は、約8カ月～16カ月ほどといわれています。細かい手順はケースによって異なるものの、一般的には次のような流れで進んでいきます。

①情報収集とハウスメーカー選び
1カ月～3カ月

新築一戸建てを建てようと思ったら、まずはどのような家を建てたいかを考えましょう。「どのエリアに住むのか」「どのくらいの大きさの家を建てたいのか」「間取りはどうするのか」「将来に渡り、新築した家でどのような生活を送りたいのか」など、それぞれのケースに応じてイメージしてみることが大切です。住宅情報誌を見たり、展示場へ足を運んだりするのもよいでしょう。情報収集ができたら、施工を依頼するハウスメーカーを選びます。メーカーによって費用はもちろんのこと、得意とするデザインや工法なども異なるため、いくつか比較することが欠かせません。

②ハウスメーカーとの契約と住宅ローンの申し込み、土地の購入
3カ月～6カ月

ハウスメーカーが決まって建築請負契約を結んだタイミングで、住宅ローンを利用する場合はローン申請をします。さらに家を建てる土地を探す必要もあり、契約したハウスメーカーのほか、地域の不動産会社へ依頼をして見つけましょう。土地の大きさや形、エリアによって、建てられる家に制限がかかる場合があります。希望通りの家を建てられるかどうか、しっかりチェックしてください。

③建築工事
3カ月～6カ月

ハウスメーカーとの打ち合わせが終わったら、いよいよ建築工事がスタートします。着工前に工事の無事を祈願してもらう地鎮祭が行われ、終了後は近隣住民へのあいさつ回りを忘れずしておきましょう。

④完成と引き渡し
1カ月

家が完成したら、竣工検査がおこなわれます。ハウスメーカー担当者や施主が、建物に不具合がないかどうかをチェックするものです。「水回りに不具合がないか」「傷や汚れがないか」などを確認し、気になる箇所があれば直してもらいましょう。工事代金を支払えば、新築一戸建ての引き渡しです。

新築一戸建ての工期を短縮するテクニック

たとえば、賃貸住宅に住んでいる場合、工期が長くなればなるほど、余分な家賃がかかってしまうでしょう。また、引っ越す日時が決まらないと、ライフプランにも大きな影響を与えてしまうはずです。続いては、工期を短縮するためのテクニックについて紹介します。

テクニック①
決断するタイムリミットを決めておく

まずは、決断するタイムリミットを決めておくことです。新築一戸建ては決して安い買い物ではないため、できるだけ慎重に、妥協することなく進めたいところでしょう。しかし、すべてのことに時間をかけ過ぎると、当然のことながら完成までの期間が長引いてしまいます。ハウスメーカー選びや土地探しなど、すべてのプロセスでタイムリミットを設けておきましょう。

テクニック②
土地探しは他の作業と一緒におこなう

一般的に土地探しは、非常に期間を有する作業といわれています。そのため、あらかじめ時間がかかるものを理解しておき、他の作業と一緒におこなうのがよいでしょう。

テクニック③
最適な工法を選ぶ

家づくりにはさまざまな工法があり、工法によって工事期間の目安が変わってきます。主な工法と工事期間の目安は次の通りです。

・RC造り（5カ月～6カ月）
・木造軸組工法（4カ月～6カ月）
・軽量鉄骨造（3カ月～5カ月）
・木造ツーバイフォー工法（3カ月～4カ月）
・鉄骨ユニット工法（2カ月～3カ月）

工法によって費用やデザイン性、遮音性、品質の安定性などが異なるため、工事期間を含めたトータルで判断することが大切です。

新築一戸建ての工期が長引く原因

工期が決まっていても、何かしらの原因で長引くことがあります。主な原因は次のようなものです。

・雨や雪などの悪天候が続く
・着工後に変更が生じる

一般的には雨や雪の降りやすさを考慮して工期が決まりますが、予想よりも悪天候が続くと、工期が長引いてしまうでしょう。また、着工してから変更が加わると、当然のことながら長引く原因となります。図面を作成する段階でよくチェックをしておき、後から変更しないように注意してください。

新築一戸建てを建てるとき、完成までに必要な期間は約8カ月～16カ月ほどです。できるだけ工期を短くするためには「決断するタイムリミットを決めておく」「土地探しは他の作業と一緒におこなう」「最適な工法を選ぶ」といったテクニックがあります。おおまかなスケジュールや工期の目安を理解しておき、余裕をもって家づくりを進めていきましょう。

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