土地を探したいけれど、失敗したくないと悩む方も少なくないでしょう。新築一戸建てを建てたいのであれば、まずは土地探しをしなければなりません。そこで本記事では、そんなお悩みを払拭すべく、土地の探し方や、そのポイント、注意点を解説します。ぜひ土地探しの参考にしてください。

新築一戸建てを建てる前に必要な土地探し

新築一戸建てを建てたいなら、まず土地探しをしなければなりません。ここでは、土地が決まらないと生じる不具合について解説します。

土地が決まっていないと法的・制度的な制約が分からない

土地が決まっていないと、建築士は建物の図面が描けません。なぜなら、建築に関する制約や条件が不明確なままのためです。土地は建築基準法や都市計画法によって、建てられる建物の形が決められています。

土地が決まっていないと、建ぺい率や容積率、建築制限区域などの制約が分からないため、それに応じた図面を描けません。

土地が決まっていないと建物の配置や間取りが決められない

土地が決まっていないと、建物の配置や間取りが決められません。なぜなら、土地の形状やサイズによって建物のデザインやレイアウトが決まるからです。土地が決まっていないと、間取り、階数、方位、駐車台数などの希望を設計に反映させられません。

土地が決まっていないと資金計画が立てられない

土地が決まっていないと、建物の予算を正確に見積もることが難しくなります。建築予算を事前に把握できないため、資金計画や融資手続きにも影響が出る可能性があります。

土地が決まっていないと環境や利便性が不確定のままになる

土地が決まっていないと、将来の生活環境や交通アクセス、周辺施設などが不確定なままとなります。土地の場所や周辺環境は、住環境や利便性に大きな影響を与えます。家族の生活スタイルやニーズに合った立地条件を選ぶためにも、事前に土地を確定させることが重要です。

理想の新築一戸建てを建てるために欠かせない土地の探し方

リビングの広さ、間取り、階数、方位、駐車台数など、一戸建ての理想像があるはずです。その理想を実現させるためにも、確かな土地探しが重要です。ここでは、一戸建てを建築する土地の探し方について解説します。

予算を決めて金融機関に相談する

まずは、土地と建物を合計した総額予算を決める必要があります。ですが、予算を決めると言われてもピンとこない方も多いことでしょう。

なぜなら、いくらまで借りられるか、毎月いくらまでの返済なら可能か、ボーナス併用払いにするのかなど、金融機関からどれくらい借入するのかが決まっていないと、買えるかどうかが分からないからです。そのため、土地探しと並行して、金融機関に住宅ローンの相談に行く必要がります。

建てたいハウスメーカーや工務店が決まると、融通の利く金融機関が紹介されることがあります。または、勤務先と取引関係にある金融機関だと、借りやすくなる場合もあるため、勤務先に相談するのもよいでしょう。

住みたいエリアを決める

住みたいエリアをできるだけ明確に決めておくことも重要です。土地探しでは、通勤・通学、買い物、実家、住宅街、都会、田舎などさまざまなワードが飛び交います。自分たちが優先する事項を洗い出し、住みたいエリアを決めましょう。

不動産会社を訪れる

住みたいエリアがある程度決まったら、そのエリアが得意な不動産会社に土地を探している旨を伝えましょう。土地の予算はいくらくらいで考えているか、どうしてそのエリアにしたいのか、どんな家を建てたいのかなど具体的に伝えると、スムーズな土地探しができます。

例えば、3階建ての家を建てたいと思っていても、その情報が共有されていないと、2階建てまでしか建てられない土地を紹介されることもあります。そのため、できるだけ具体的な理想像を伝えることが重要です。

土地探しで失敗しないためのポイントと注意点

土地を探す際にはある程度、建築や不動産の用語などに慣れておくことが必要です。理解が深まり、よい土地だと判断しやすくなります。ここでは、土地探しのポイントや注意点について解説します。

用途地域

普段目にしている市街地には、基本的にすべての場所に用途地域が定められています。住宅を建築するのであれば、第一種または第二種低層住居専用地域、第一種または第二種中高層住居専用地域、といった主に住宅を建築するための用途地域を選ぶことになります。

例えば、中高層住居専用地域では、3階建てなど、背の高い住宅を建てられる可能が高いですが、低層住居専用地域では、基本的には2階建てまでの住宅しか建てられない場合があります。

他にも用途地域には、工業地域や商業地域など、さまざまな種類があるため、建てたい建物の種類や大きさによって、用途地域を選ぶ必要があります。

建ぺい率

建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合のことです。建築面積とは、建物を真上からみたときの面積のことであり、建物の階数が増えても、基本的に建築面積は増えません。土地にはそれぞれ建ぺい率が定められているため、敷地いっぱいに建物を建てることはできません。

容積率

容積率とは、敷地面積に対する延べ床面積の割合のことです。延べ面積とは、各フロアの床面積の合計のことです。そのため、階数が増えると延べ面積は増える仕組みです。

見落としがちな注意点

土地探しにおいて、ハザードマップ、地盤、地震などは重要な要素です。ハザードマップは、自然災害などの危険性を示す地図です。とくに洪水や土砂災害などのリスクが高い地域や過去の災害の傾向を示しています。

また、地盤は建物を支える土地の基盤です。地盤の状態が悪い場合、建物の安定性や耐震性に影響を与える可能性があります。さらに、土地探しの際には、地震の活動が活発な地域かどうかを確認することも重要です。

まとめ

今回は新築一戸建てを建築する土地探しのポイントについて解説しました。新築一戸建てを建てる前には、資金・図面・環境などの側面からの土地探しが必要です。また、事前の予算決めや希望エリアを選定することが大事です。

さらに、用途地域・建ぺい率・容積率を理解したうえで、希望の住宅が建てられそうな土地を探す必要があります。近年は地震が多いですから、地域のハザードマップなどもチェックしておくことをおすすめします。

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